ヴィーナスコート
製品の特徴
超耐酸化、高硬度領域への飽くなき挑戦。
ヴィーナスコートは、1,100℃以上の耐熱性とHV3,500の被膜硬度を有し、金型の耐久性を飛躍的に向上させる画期的な被膜です。
被膜特性
色調 | 被膜硬度 | 摩擦係数 | 膜厚 | 対応サイズ |
黒灰色 | 3,000~3,500Hv | 0.35~0.45 | 1.0~4.0μm | φ900×1,200Lmm |
対象製品
シャンクツール | チップ | ホブ・ピニオン | 丸刃 | 機械部品 |
× | × | × | × | ◎ |
プレス金型 | 樹脂金型 | 粉末成形金型 | ダイカスト金型 | その他 |
◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ |
スライディング-ヴィーナス
ヴィーナスコートの特性をそのままに滑り特性を高めた被膜。
S-ヴィーナスの3つのポイント
- 特殊表面形状効果により、摩擦力低減
→ガラス、非鉄金属、樹脂類など固形物の滑り性向上 - 耐摩耗性に優れた皮膜特性
→従来の非粘着コートやDLC膜以上の耐久性 - 耐酸化性に優れた皮膜特性
→酸化開始温度 1,100℃ 今までDLC膜が使えなかった環境で
静摩擦係数
グリッピング-ヴィーナス
高硬度の数μmの凸部でしっかりグリップ。ワークへのダメージも最小限。
被膜の表面3D画像
機能
試験評価
試験装置
▲ナックルジョイントプレス
160tナックルジョイントプレス
(神奈川県産業技術センター)
ポンチ材質:SKH51+各表面処理
被加工材:SS400(ボンデ処理品)
プレス試験結果
ヴィーナスコートは未処理に対して10倍以上、CrN処理に対して3倍以上の耐摩耗性を示しました。これからの用途開発により耐熱・耐酸化・高硬度が必要とされる未知の分野への応用が期待されます。
プレス試験評価
冷間鍛造を各100ショット行った後にボンチR部の状態を観察、各表面処理品の使用後の表面状態を観察しました。
ヴィーナスコートの耐熱特性
主なコーティング可能材料
超硬合金及び超硬合金ろう付品 | ||
高速度工具鋼 | 粉末ハイス | ASP23,30,60 |
HAP10,20,40,50,70,72 | ||
DEX20,40,60,80 | ||
溶性ハイス | SKH51~57 | |
ダイス鋼 | 冷間ダイス鋼 | SKD11(高温戻し) |
(低温焼戻し品は硬度低下及び | DC53,KD11V,SLD8,他相当品 | |
寸法変化の恐れがあります。) | 熱間ダイス鋼 | SKD61 |
その他 | プレハードン鋼/マルエージング鋼 |
※コーティング処理温度(450℃~500℃)以下の焼戻し温度品又は規定を外れた熱処理履歴製品は、硬度低下及び寸法変化の原因となりますので、十分ご注意ください。